私は40年程前にカイロプラクティックの治療院を開業しましたが、開業してすぐに、カイロプラクティックの学校で学んだことだけでは患者さんを治せないということに気が付きました。カイロプラクティックでは矯正すべき椎骨を矯正すると劇的な効果が得られるのですが、その矯正すべき椎骨を正確に見極める検査法は教えられていないということです。
現在カイロプラクティックという看板を出して営業している治療院の多くはカイロプラクティックを正しく体系的に学んだことの無い人が施術しており、それらはもちろんのこと、カイロプラクティックの発祥地米国のカイロプラクティック大学を卒業してDC(ドクター・オブ・カイロプラクティック)の資格を取得した人や、カイロプラクティックの国際資格を取得した人達も含めて、ほんの一握りの先天的に感性の働いているカイロプラクターを除いて、どこを矯正したら良いか確信を持てないで矯正しています。ですからカイロプラクティック本来の効果は忘れ去られ様としております。
私は本当に治せるカイロプラクターになりたかったので、それから治せる検査法の探索が始まりました。そしてオーリングテストを用いると矯正すべき椎骨が分かることに気が付きました。ところがオーリングテストは指に力が入るかどうかを見極めるテストですから、テストしている間は手が塞がり、臨床では大変効率の悪い方法です。その後間も無く私は自分の体の反応を読んで矯正すべき椎骨を見分ける「開閉感覚」を発見しました。体は選択が正しければ安心し(開)、間違っていれば緊張する(閉)のですが、それを見分けるのが開閉感覚です。。
ここで皆さんは「自分のことならともかく、何故他人の矯正ポイントが自分の体で分かるのだ」という疑問が湧くでしょう。実は自分の体は他人の体と元々一体なのです。より正確には、自分の体は万物と一体です。自分と他人、更に自分と自分以外のすべてを分けているのは、視覚をはじめとした五感によって生じた心です。このことは前回にも海の表面に生じた波を五感で見た場合と、海の中を開閉感覚で見た場合の対比で説明しました。
心がどう思おうと、体は宇宙(全体)のとてつもなく小さいですがその構成単位で、全体にとって良い選択をしようとすれば体は安心し、全体にとって良くない選択をしようとすれば緊張する様に出来ています。そして体に同調することが出来れば安心か緊張かを読むことが出来ます。
体に同調する方法は「良い音楽 ホンモノとニセモノの聴き分け方」のサイトの中の「良い音楽の演奏法」のページに詳細に述べています。音楽を演奏する時に、聴く人を感動させるために「心をこめて演奏」しようする演奏家が多いですが、実は聴く人を本当に感動させるには「体をこめて演奏」することが秘訣です。それは訓練を要しない簡単なことで、私が体の使い方のコツを伝えた音楽学校の生徒たちは皆その場でそれまでとガラッと次元の違う、感動を運ぶ演奏をする様になっております。
この開閉感覚を治療の診断に使って正しい結果を出すには正しく体に同調することが必要ですが、これが実は至難の業です。KAIESのサイトのトップページで紹介している、KAIESが無いとヨーグルトにすぐカビが生え、切り花がすぐに枯れる様な環境下では正しい結果を期待することは出来ないのです。このタイプの診断法を採用している治療家は他にもおりますが、正しく体に同調することの追及がみな甘い様に思えます。私が過去40年間に渡って最も沢山のエネルギーを費やして来たことは、正しく体に同調する方法の追求でした。
こうして正確性を高めた開閉感覚を治療の診断に使い始めると、以下の様なことが分かる様になって来ました。
- カイロプラクティックであれば矯正すべき椎骨、鍼灸であれば施術すべきツボ、そして漢方であれば合っている漢方薬が瞬時に分かる。医師が処方する医薬の合否も分かる。
- 自分の持っている治療手段の内、患者さん毎にどれが一番有効かが分かる
- 治療手段を自分自身が持っている治療手段の中から選ぶという枠を外すと、より根本的な治療ポイントが現れて来ることが多い。
以上の内1と2は治療効果を画期的に高めてくれましたが、3は病の根本原因に関する視野を劇的に広めてくれることになりました。3でよく発見される治療以前に対策が必要なことの例をいくつか挙げます。
- 喫煙、飲酒、甘い物等の摂取。
- 指輪、腕時計、携帯電話など、体が緊張する物。
- 患者さんの自宅の壁裏に張り巡らされる電線やインターネット回線から出る電磁波。
- 集合住宅を支える鉄骨に帯びた緊張波動。
※その他KAIESを近づけると体が楽になるものすべてですが、主要なもの以外は処理し切れません。
これらを処理しないで治療だけ行うと、的確な治療であっても効果の持続期間が短くなります。逆にこれらの処理を行うと、治療効果の持続期間が長くなり、治療が必要無くなる場合もあります。
上記1は生活要因ですので患者さん自らの改善努力が必要です。KAIESは2以下の環境要因の解決のために必然的に開発されました。治療効果を持続させるためにはどうしても2以下の緊張要因を取り除く必要があることが開閉感覚によって分かりましたので、はじめはインターネットで唯一効果の認められてBhadoという製品を私が購入してそれを患者さんに実費で買ってもらうということをしていました。ところがかなりの数が必要なので、自分でもっと安くて高性能ものを開発してみようということになりました。開閉感覚を駆使しながらも、とてつもない試行錯誤の結果現在のKAIESが開発されました。
ここでお気付きいただきたいことは、上記1~4は治療以前に必要なこと、すなわち病のより根本的な原因は自分の体の中ではなく外にあるということです。そしてそれら根本原因の内2~4はKAIESで処理できるのですべて緊張波動であるということ、そして更に言えば1はその気になれば自分でやめられることとは言え、2~4からの緊張波動が1をやめる気にさせないと言うことも出来ます。すなわちすべてが緊張波動によって引き起こされているということになります。諸悪の根源は緊張波動であるという根拠はここにあります。
KAIESの製造方法に言及しますと、私の治療を受けていた人の中にはKAIESは私がパワーを入れて作っていると思っていた人が何人かおられました。実は私がとても重視したのは如何に私のパワーが入らない様にして作るかということでした。私のパワーが入ると私はエネルギー減になりますし、私のパワーが入るということはKAIESに個性が出来るということで、人によって合う合わないが生じてしまうからです。KAIESの製造過程は純粋に物理的なものです。
これと同じ物は他の人には出来ないことはありませんが、私と同レベルの病の根本原因を極めたいという信念と、私と同レベルの感性、そして私と同レベルの異常なまでの根気を有する人でないと無理でしょう。
私の究極の願望は、多くの人々がKAIESを使って安心を得ることよりも、人々が皆他人のことは関係なく全体における自分自身の役割の全うに集中し、それによってのみ本当の安心が訪れるということに気付き、緊張波動の発生が無くなってKAIESが不要な世の中になることです。